【電磁式地震計】 寸法:350×600×800mm 昭和28年(1953)フランク・プレス、モーリス・ユーイング(アメリカ)開発
昭和38年(1963)、『世界全土で同じ計測器を使った地震観測をしましょう』と呼びかけたアメリカから、世界の125カ所に配られた地震計のひとつ。 この計画は『世界標準地震計観測網WWSSN(World Wide Standard Seismometer Network)』と呼ばれ、昭和63年(1988)頃まで続けられた。 地球規模での地震観測とその記録の活用は、世界各地の地震の発生メカニズムの解明やプレートテクトニクスの実証など、地震学の発展につながる。 計画は、その後『GSN(Global Seismographic Network)』に引き継がれ、現在ではより高性能の地震計が、より高密度で世界中に展開されている。 この取り組みによって、世界各地で起こる地震のデータを多数の観測点で記録することができるようになった。 これまで観測点が無かった地域でも観測を行うことにより、地球のどこで地震がたくさん起こっているのか、また地球の中がどのようになっているかなどが、はじめて詳しく分かるようになった。 長周期型地震計で、地震計の周期は15秒、ガルバノメーターの周期は100秒、倍率は上下動800倍、水平動600倍。 感度が高いため、地震計は地下観測坑道内に設置されていた。 また、気圧変化の影響を取り除くため、堅牢なケースの中に入れられ、同小型は、ベースが補強されている。 遠地で起こる大地震の波形を取るために開発され、地球の裏側で起こる大地震の波形も記録された。
※平成14年(2002)観測終了。